すでにテレビでも放映されたようですが、祇園大渡が犯人でした。
先日、信じられないニュースをネットで見ました。Yahooのニュース記事はすぐ削除されてしまいますが、検索すれば拾えると思います。
料理に華を添えるために、こともあろうにお寺さんから夜半に紅葉を窃盗(枝を切断)というフツーの人なら罰当たりで考えられない仕業。
それも初めてではないことがわかっているそうで、手際の良さからも常習と見られても仕方ないでしょう。
【下鴨神社】
京都には和食店が多く、またそうした自然や植栽が至る所に溢れているため、実は昔からこのような窃盗まがいの話はよくあることでした。
私も母から、●●は近所のお宅から南天を切ってつこたはるんやて。やらしいなぁ、などと聞いたことがあります。
けれど、証拠があるわけでもなく訴えたり晒したり、ということはなかなかしない、できないもので、今回の事件にヒヤッとした店はたくさんあったはず。
私は食べられる植物しか育てないのがポリシーですが、それは自分が育てた「安全な食材」を使いたいから。なければ買うしかないわけで、それ以外の選択肢はありません。
販売されているものは少なくとも「食用」もしくは食品に触れても大丈夫なように安全管理されているはずです。
が、寺社や公園、民家の植栽には消毒や防虫のために農薬が使われていることもあります。目的が食用ではないからです。
道端に生い茂るドクダミを春先に少し失敬し、よく洗って食卓に生けていましたが間違ってもこれを食用にしようとは思いませんでした。何がかかっているかわかりませんから。
【三十三間堂】
姿形が可愛いドクダミはじゅうやくという名で漢方薬にもなる食材で、若葉ならエスニック風のサラダに混ぜて使ったりもできます。私は使いたいから家でも鉢植えにしていますがなかなかうまく育ちません💦
わざわざ植えてあるものではなく、どう見ても生い茂っているし、雑草扱いで最後には区が刈り取ってしまうのです🥲
生花も売っていないのでいただいていましたが、厳密にはこれも🆖なのかもしれませんね。
でも、賀茂川べりのぺんぺん草をつんだり、四葉のクローバーを探したり、祖母が堀川の銀杏並木から銀杏を拾ってきたり、家族で山に山菜取りに行ったり。。。
そんな子供の頃の思い出がある私にはそこまで杓子定規に考えるのも悲しい気がしますが。
【なかひがしさんと野山への足、長年の愛車】
私の愛するなかひがしさんは、野山に分け入り大将自らが植物を摘んで素晴らしい料理に昇華させる「草喰料理」を、ご実家の美山荘も同様に「摘草料理」を供されています。
本物の自然と闘いながらの収穫と、コソコソと自分の商売のために買うのをケチり盗む行為の差は歴然です。
また、出町のはやしさんが前に言われていました。
「ウチでは食べられるもんしか皿には乗せません。そやし安心して全部召し上がってください」
皿の上に季節の植物を取り入れるのは良くあることですが、私は大将の言葉が忘れられず、自分の料理でもそう心がけるようになりました。
【金閣寺】
Instagramなどで「映え」が重要視されるようになったことも、無関係ではないでしょう。
けれど、道徳的な問題だけでなく「そのへんでとってくる」ものには安全面の問題もあることを忘れないようにしなければ。
この話をブログに残そうと思ったのは、当初店名が伏せられていたことにより「ミシュランふたつ星の祇園の和食店」が犯人候補としてクローズアップされてしまっていたからです。
【道端のせせらぎ】
私の大好きな丸山さんは建仁寺に近く、建仁寺の名を冠した店と二店舗あるので知らない方はまず疑いを持つはずで、事実その通りになりました。
他のお店さんも濡れ衣を着るのはおなじこと。事件自体はすでに忘れかけられようとしていますが、なんとなく店名が頭に残っていたり、祇園の和食店の印象が悪くなったりするのはいたたまれなかったのです。
【相国寺】
SNSばやりですが、ブログの良いところは流れていかず情報がとどめておける点にあります。検索で過去記事を見に来る方が、私のブログではとても多くそんな時、お役に立てて良かったと思います😊
おっと、話がそれましたが
この事件で反省すべきは大渡だけでなく、たまたま見つかっていない、晒されていない、他のお店だと思います。
また、個人でもそのへんで摘んだ花や花屋で買ってきた花を食用にするのはやめたほうが賢明です。
【我が家のエディブルフラワー】
「食べられる花木」は自分で育てるか、信頼できる方からわけていただくもの、食品として売られている専用のものを買うしかありません。
店で買ってきたハーブや果樹類も、私はすぐ使わずできるだけ農薬を低減してから使うようにしています。
ご参考に😊
✳︎京都の風景は昨秋の旅のもの。姿形を考えて手入れされた花木を勝手に切るとは言語道断。建仁寺さんもよう、いうてくれはったと思います。